中堅商社マンの海外出張報告(へなちょこ編)

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<<   作成日時 : 2005/02/21 01:01   >>

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これも俺の話。
中国ドサ回りの話の続きだ。
90年代半ば、俺は中国ドサ周りと自分称する営業をさせられていた。
だから、沿岸部の各都市を定期的に回った。売れる見込みもないのに、将来の為の宣伝活動と可能性の調査が主流だった。
交通インフラも整備されていないころなので、色々なことが起こった。
順調に行く方が珍しいくらいだ。
ある時、大連に行った。なんだかガラス製のボートを作っている会社に売り込みに行った。
朝ホテルで寝ていると、「ドカーン」という音で目が覚めた。
なんだと思って窓の外を見たら、いきなりタクシー同士で正面衝突していた。赤いタクシー同士だ。他の車の通行はまったくないような道路だ。
タクシーの運ちゃん同士で罵りあっているのが見えた。
「なんで、朝の6時に何にも無い道路で正面衝突するねん。アホちゃうか。」と独白しながら、すかさず持参のカメラで窓から写真を撮った。
因みに俺は関西人ではない。たまになんちゃって関西人になる中堅商社マンだ。
その後、訪問先に訪れ、その日はいちおう順調に仕事が済んだ。
俺は思った。
−今回のトラブルは、前日のフラマホテルの日本飯屋の料理くらいだったな。と。
前日の日本飯屋(もどき)で出てきたに味噌汁の器は、ガラスの小鉢だった。
飲みたくても、器が熱くて飲めなかった。
それでもましなほうだったので、それほどのトラブルじゃなかった。

そして、夜の便で北京に帰る予定だったので、大連の空港に着いた。
いつもの取っ組み合いのチェックイン手続き済ませた。

ちなみに、中国人は並ばないので、カウンターは割り込みする輩との戦いだ。
負けて最後になると、オーバーブックの席なしの可能性が高い、だから最初に並んで脇から割り込みする奴らと戦いながらチェックインする必要があった。鉄則だ。
これに参加できない日本人の出張者は多かった。そして、敗れて乗れなくなるか、割高な金額のファーストクラスと称した別のチケットを購入させられる。
ただでさえ、外人料金と称した金額のチケットを買わされたあげく、オーバーブックで乗れない。
更にファーストクラスとかいうチケットを新たに買わされるので、だから、最終的に金額が3倍くらいになる。
ほんとに外人からふんだくるためのシステムは良くできている。脱帽する。

チェックインカウンターで怒涛の人民攻撃との一戦を終え、チケットを入手し、搭乗時間になり、飛行機に乗り込んだ。後ろの方の席だ。それも3シートの真中。
離陸までは問題なく過ぎた。
そして離陸が始まった。

俺は、離陸が始まると「さー、命のギャンブル開始」といつも思う。それだけ信用できない整備状況だからだ。なんせ、整備員やセキュリティ関係の人間の飛行場の移動手段は自転車だもん。それもタバコとか吸いながら平気でチャリこいで滑走路横切るし。

機体が加速を始める。
俺は緊張して体に力が入る。頼むから落ちないでくれよ、と。
そして、機体が離陸しようとしてほんの一瞬浮きかけた時だった。
「ドン」という音がした。
地面に急激に着地したような感じの衝撃が伝わった。
みんな「ウォー!」とか「アイヤ−!」とか騒いでる。
そして、急ブレーキをかけて、減速して止まった。
俺は生きた心地がしなかった。「あほか、はよ、おろしてくれー」と叫んだ。
乗客は喚いたり、叫んだりしている。
そして機体を旋回して元の駐機位置まで戻った。
俺は機体の故障かトラブルで修理するので、降ろしてもらえるのかと思った。
降ろしてもらったら、この飛行機には絶対のらねーぞ。キャンセルして明日の便にしてやると思った。そして、ドアがあくのを待った。
そこに、機内アナウンスが流れた。
「車軸の故障で飛べなくなった。修理するので、そのままで1時間待て、直ったら飛ぶ」だった。
勘弁してくれー! 殺す気か!今すぐ降ろせ!と怒鳴ったが、他の乗客の怒号に混じった。
それに、その無責任で強権的なアナウンスはなんだ。
なめとんのか、このへたれ飛行服務員同志!(パイロットのことだ。ちなみに適当だ。)
スーちゃんを呼んでも、無視して来ない。降ろしてもくれない。立ち上がろうとすると、パーサーが来て抑える。
まさに、精神的な拷問だ。
そしてあきらめた。中堅商社マンでも強権的システムには勝てない。いつの間にか寝た。
1時間くらい寝たか、機体が動き出して目が覚めた。
ついに、再度飛ぼうとしている
もー、ほんとに勘弁してくれー、いままでの俺が悪かったです。頼むからやめてくれ、飛ばないでくれー。と念じた。
そして、機体が加速しきったところで、一瞬浮いて。。。。。。。。
短く、「ドン!」と着地した。
急ブレーキを掛けて、止まった。
もう、乗客は放心状態だ。声にならない声を漏らしている。
俺も今日死ぬな、これが飛んだら。と思った。
そんな俺がまず思ったことは、日本の自宅の残している、恥ずかしい秘密グッズを処分してくればよかった、ということだった。
そして機体は地上で旋回し、また元の位置に戻った。
今度こそ、降ろしてくれると思った俺がアホだった。
流れたアナウンスは、「また修理するので、1時間まて、直ったら飛ぶ」だった。
もう、どうとでもしてくれ状態だ。観念した。乗客全員虚脱している。俺も抗力を失った。
30分過ぎていきなりアナウンスが流れた−
−「直らない、だから、今日は飛ばない。」
そして後部の乗降ドアが開いた。
スーちゃんやパーサーが降りろと言ってる。
後ろの席に居た俺は、即座に降りた。
タラップを降りたら飛行場の地面だ。歩いてターミナルまで行かされた。
無愛想なアナウンスにも腹が立たず、逆に飛ばなかったことに感謝した。

気分が落ち着くと、すでに10時近くなっているので、その日の宿のことを心配した。そして、いつこの便が出るのかも。また、同じ機体を修理して飛ぶのかも。色々な心配がでてきた。
そして、カウンターの服務員に詰め寄った。
俺:「今日は飛ばないのか?いつ次ぎがでるんだ。」
服務員「今日は飛ばない。明日朝来い。いつ出るか知らない。」
俺:「ふざけんな(日本語)。じゃー、朝何時だ。同じ飛行機使うのか?」
服務員「うーん、たぶん十時くらい。飛行機はたぶん別の機体になる」
俺:「その、たぶん。て、なんだ。たぶんて。別の機体あるなら何で今交換しないんだ。」
服務員:「別の機体、今無い。あした10時くらいに北京から来る。だからチケットの半券なくさないように。」

−俺は思った、それって元々は明日の大連−北京に使われてる機体なんじゃないのか?と。と、いうことは元々明日予約してる人は全員キャンセルされて、今の機体の修理後の乗せられるんじゃないか?
−で、翌朝その通りになった。翌朝のチェックインエリアでは、元々予約している乗客に出発遅れのアナウンスが流れていた。

俺:「じゃー、今日止まるところはどうすんだ。ここで寝ろっていうのか?」
服務員:「問題ない。宿は民航が用意する。だから民航のバスに乗れ。」
気がつくと、俺の後ろには日本人が5名ほど立っている。
知らない日本人達:「あのー、なんて言ってるんですか?飛行機いつ飛ぶんですか?宿とかどうなってるんですか?」
俺は服務員でも、通訳でもないっての。俺に聞くなよ。自分で聞けよ。英語でもなんでも。
と、思いながらも、やさしい中堅商社マンは、無愛想に説明してあげた。
知らない日本人達「民航が宿手配するって、フラマホテルですか?他にまともな、ホテルなんてあったかな?」
まるで俺に聞けといってるようなもんだ。
こういう時の日本人は言葉ができる日本人に対してズーズーしい。自分で聞けよ。とおもいつつ。
やさしくて思いやりのある俺は言った。
「たぶん、五人一部屋、ベッドとベッドの足元に洗面器が置いてある、共同流し場の風呂なしの部屋だと思いますよ。典型的な中国の安宿ですけど。」そういってから、返す刀で服務員に聞いた。
俺:「部屋は5人一部屋の旅社(安宿のこと)か?」
服務員:「そうだ。」
俺:「ふざけんな。俺はホテルに泊まる。民航で料金払え。」
服務員:「払えない。旅社に止まれ。民航でできるのはそこまでだ。」
元々は民航の整備不良が原因だろ、いい加減にしろ、だの散々罵ったが時間の無駄と思って辞めた。
速くいかなくてはフラマの部屋が無くなると気がついた俺は、無駄な言い合いを辞めてそこを立ち去ろうとした。
知らない日本人:「どうするんですか?その民航の宿に止まるんですか?」
俺:「私はフラマに戻ります。民航手配の宿に止まられるんなら、その服務員の指示に従って、来るバスに乗ってください」と言い残して立ち去った。
そして、タクシーがたむろしている前まで来て後ろを振り返ると、その知らない日本人達が付いて着た。
「ご同道させていただこうか、と。」
俺は心の中で呪詛した。
「ご同道じゃねー、この馬鹿ども。いつもの変な日本語話す通訳の姉ちゃんだか、おばさんだか呼べばいいだろ。自分の会社の。こんな時こそ。どう聞いても毎回嘘っぱちな通訳されたり、それは中国では通用しませんとか言われてごまかされたりしてんだから、こんなときこそ呼べよ。」と思いながらも、そこはやさしい中堅商社マンだ。
ちょっと不機嫌に「いいですよ。どうぞ。」といって、2台のタクシーを手配してやった。
料金まで交渉してやってだ。
こういう時の日本人は卑屈だ。卑屈な笑みを浮かべながら、「すいませんね。ご迷惑おかけして。なんせ私ら言葉できないもんで。へへへ。」
お前はオカッピキか!?その後に「旦那!」とかでもつけたら、マジでオカッピキだぞ。
自分らの卑屈さにを立て直そうとするのか、必ず次はこうくる。こういうおっさんの輩は。そして、その通りに質問が来た。
「ちなみに、どこにお勤めで?」「うちは○○社なんですよ。」
どこでもいいじゃねーか。なんで困って助けてやって会社の序列だされなきゃなんねーだ。
そうすると今度は、別の輩が「そーですか、うちは○○社で。」とか言って、お互い自己紹介始める。あげくに、「こまりましたな、今回は。いやー、飛行機落ちるかと思いましたよ。」とか話し出し、最後「ちなみに大連へはご出張で?」。
あほか。このオカッピキ。こんなとこに出張以外なにが有ってくんねん。
観光なんかでくるかボケ、と思いながら適当にごまかしておいた。
変に社名を出すと後が大変だ。中堅商社なので。
同行人とタクシーに乗りながら、同時に俺はホテルの部屋の心配をしていた。
こいつらも泊まるとなると、この時間だ(ちなみに11時過ぎ)、部屋数が無くて泊まれないかもしれない。やばいな。
それは、他の知らない日本人の同行人にも同じ懸念だったようだ。
タクシーがフラマに着いた。割り勘でということで、俺は料金を集めて支払いしてやった。
その親切心を出してるすきに、一人が急いで降りてカウンターに向かって走っている。
俺が急いで支払って、ドアを入って少し離れたカウンターを見ると、最初にカウンターに着いたその日本人が指を1本立てながら。。。。。
「ルーム プリーズ!」
それじゃ、ルームサービスみてーじゃねーか。
日本のおっさんの卑怯さにさすがの中堅商社マンもがっくりきた。
感謝の「か」の字も無い。
修羅場ではそういうもんだ。

チェックインが終わり、一応全員分の部屋があった。
空港で即座に機転を利かせて即戻ったおかげだ。
その後に到着した同じ便と思われる客が続々到着したが、部屋が無いとかでカウンターではもめていた。
その中には体操で有名な金メダリスト(中国人)がいて、メチャクチャ美人な彼女を連れていた。
(ちなみに、その選手は別格で部屋を手配されているようだった。)

腹の減った俺はロビーにあるコーヒーショップで飯を食おうと席についたら、同行日本人も一緒に付いて来た。なぜか一緒に食わされることとなった。
不安もわかるが、いつまで通訳させる気だ。という俺の不満や俺への感謝はそっちのけで、安心したのかその日の飛行機のことや翌日の飛行機の時間とかうれしそうに話してやがる。
「そーですよね。」とか、「まったくこまりましたわ。」とか、「中国の商売は大変ですわ。」
とかだ。
まったく、いい気なもんだぜ。このオカッピキ親父ども。俺は心の中で毒づく。
なんせ気弱な中堅商社マンなので。

突然、中国人が俺達一行(?)の前に来て、何か言い始めた。
俺以外の一同は、きょとんとしている。そして、その中国人を含めて一同俺を見た。
「すいませんが、何て言ってるんですか?」その中の一人が俺に聞いた。
俺:「あー、たぶんこいつはさっきのタクシーの会社の親玉ですね。さっきの空港からのタクシー代が少なすぎるから差額払えって言ってますよ。」
日本人:「でも、言い値どおり払ってますよ。今になって安すぎたから払えなんてないですよ。」
だから、俺に言うなって。俺が要求してるわけじゃないんだから、そんな30元ぽっち。
その中国人は手を出しながら、まだまくし立てている。
それも言葉が分かると判断したのか、俺に向って言っている。
他の日本人連中はと見ると、なんと、全員下を向いてスープを飲んでる。
聞かないふりしてやがる。
な、なんて汚い連中だ。都合が悪いと知らんぷりか!
俺は30元くらいどうでも良かったが、あまりに自分勝手な日本人への怒りを、その中国人の親玉にぶつけた。今頃いうな、文句があるならこの場に警察呼べ、と。
10分くらい大声で言い合いして、その親玉はホテルのマネージャーのとりなしで引き下がった。
その間、奴らは全員下を向いたままスープを飲む振りしてやがった。ずーっとだ。
俺は思った。
「スープ飲むのに、そんなに時間かかるのか?今度はオカッピキやめて、亀か?亀状態か?すこしでもサポートしようとする気はないのか?ここまで世話になって。赤の他人に。」
そして、中国人の親玉が居なくなってから、亀親父一同が、スープから顔を上げた。
「いやー、良かったですね。払わずにすんで。」「今頃になっていうなんてね。」
それを聞いて、さすがの俺も怒りが増したので、切れた。
そして、そいつらの頭に中国語で呪詛を振りかけてやった。
「俺はお前らみたいな日本人がすげー嫌いだ。」と。
まわりで見ていた中国人が笑った。
部屋に引き下がろうとする俺に、一同「いやー、ありがとうございました。助かりました。」だと。
安いもんだな、と思った。

翌日空港に行ったら、そいつらの顔が見えた。うそくさい中国人のおばちゃん通訳を連れて、えらそうな日本語を話されて、うなずいていた。
そして、俺に気づいて目をそらしやがった。何人かは。
まったく。

飛行機は本来その日に乗るはずだった乗客を残して、前日の便の乗客を乗せて無事離陸した。
昨日の故障した飛行機の横をすり抜けてからだ。
自転車できた整備員が、一生懸命修理していた。
俺は思った。そんなやりかたで直るのか?と。
そして、やっ北京に帰れた。

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