中堅商社マンの海外出張報告(へなちょこ編)

アクセスカウンタ

zoom RSS ラスベガス展示会出張報告2

<<   作成日時 : 2005/07/03 19:17   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

これも俺の話。というか俺の元上司の話だ。ベガスの話でもある。
95年、俺はアメリカに駐在した。
赴任後すぐに釣具の展示会が開催されて、ベガスに出張した。
そのときは3回目のベガス訪問だ。
釣具関係の展示会はLVヒルトンの隣のコンベンションセンター(ラスベガスコンベンションセンター)で開催される。ベガスで一番大きな展示会場だ。
開催の前日、日本から出張してきた俺の元部署の出来の悪いデブな先輩と元部署の上司を伴って、ロスからLVヒルトンにチェックインした。
俺も駐在したばかりだから、ベガスにもアメリカ自体にもまだ慣れていないころだ。
何もかもが大作りなアメリカに少々圧倒されている時期だった。
なんせ、ロスではカモメが拾って行く落ちた餌が、一切れのピザだったりする。(それもデカイ)
まったくあほらしいほど大作りな国だと思っていた。
さて、ラスベガスの釣具展示会だ。
前日にベガス入りした俺たち一向は、夕食に日本飯屋に行くことになった。
LVヒルトンから裏手に車で5−10分くらいで、日本飯屋が入っているモールがある。
ベガスでは、大阪と東京の二件が、本格的で、美味い日本飯を出す。
他の飯屋は日本飯とは名ばかりの場合が多いか、美味くない。
ホテルの中の日本飯屋もべラージオが出来るまでは、大して美味くなかった。
だから、結局は大阪・東京の2件かSANDSの裏手を少々行ったトゴシラーメンになる。
その日は夕食に確か大阪屋を選んだと記憶している。
フロントで近いといわれて、アホな俺たち一向は徒歩で向かうことになった。
アメリカで近いは、車で近いという意味だ。決して、歩いて、ではない。
歩きだした俺たち一向は、5分で後悔した。
ベガスはご存知の通り、砂漠でかつ年中暑い。乾燥した熱気で脱水症状になるほど、暑い。
吹いてくる風は熱風だ。
その中を俺とデブと元上司3人で歩いた。ヘロヘロだ。
最初、元上司は、はじめてアメリカに来たデブの先輩に、アメリカはこうだとか、あーだとか自慢気に薀蓄を述べていたが、10分もすると寡黙になった。距離はまだ1キロくらいあったはずだ。
タクシーは全く来ない通りだ。(ベガスでは流しなどほとんどない。)
最後は「たまらんな、この暑さは。誰だ歩いていこうとか言ったのは。」と怒り出した。
そりゃ、あんただろ。アメリカの薀蓄述べてたあんたが、5分の距離を歩いてと勘違いしたんだろが。
俺はそう思ったが、一応今後の商売を考えて黙っておいた。
日本の母体部署からは商売をもらわないと、俺の駐在先での立場も悪くなる。
中堅商社の駐在員は、母体の元上司にも気を使わなくてはならない。全く。
そんな文句をたれる元上司と、脱水症状を呈してゼーゼー言ってるデブ先輩をなだめすかして、やっと大阪屋に着いた。
なんで俺がなだめなきゃならないか分からんが、母体部署に嫌われたら後が大変だ。
ほんとに中堅商社の駐在員はやってられない。
最初は3人で通常に飲んで食った。
文句をたれてた元上司もビールを飲んでのどを潤すと、上機嫌になっていった。
俺は、現金なもんだと思ったが、顔にはださない。
そしてまた、デブに対して、アメリカはこうだとか抜かし始める。
デブも調子を合わせて、「そーなんですか」とか「やっぱりアメリカは違いますねー」とか言っている。
ホントにこのデブは仕事は出来ないくせにそういうところだけは上手い調子者だ。
デブよ。薀蓄たれてるそいつは、アメリカに2−3回出張に来ただけだって。
それも、シンシナティだかシカゴだかで、アメリカの治安幻想に惑わされて、怖くて一歩も外に出歩けなかったやつじゃねーか。
と思いながらも、アメリカに来たばかりでよく知らない俺もデブと一緒に調子を合わせていた。
中堅商社の駐在員って、ホントにいやねぇー。
その元上司は自分のアメリカ出張体験を話しだした。以下は俺の体験ではない。だから伝聞だ。
その上司が前々回の釣具展示会に客3名を引き連れて参加した。
さっきの出歩けなかった話は以前に聞いた話だが、そのときの話だ。
到着して一泊した翌日の朝はチェックアウトして、別の場所に移動予定だった、というから経由した街かと思う。
そのチェックアウトの朝、その元上司の部屋に客から電話があった。
客はなぜかあせっていて、至急部屋に来てくれという。
元上司は急いで客の部屋に行って、促されるままにトイレを見た。
そこには、便器の隣にあるビデの便器にホカホカのウンコが乗っていた。
客はビデの便器にウンコしていたのだった。
アメリカでは、通常の便器の他に、女性の局部を水洗するビデが便器付で置かれている場合が多い。
そのビデは、水流が上に出る仕組みで、大きな排水口は着いていない。
よって、異物は流れない。
「どうしても流れないんだよね、この変な便器」といって、客は異常に困った顔したうえに便器が変だからいかんと、便器のせいにしていたそうだ。
俺は話している元上司に聞いた。
「便座も無いし、便器も通常よりでかいビデに何で間違ってウンコするんですかね?それに流れないってことは、一度流そうとしたってことですよね。それって上向きの水流でウンコ飛び散ってるんじゃないですか?」
元上司の答えは簡単だった。
「その通りだった」と。
俺はその話を聞きながら思った。
この人も大変だな、あほな日本人の客に朝から呼び出されて、ウンコ見せられて、挙句にどうしようかとウンコの処理をお願いされるんだから、と。
課長になっても、中堅商社マンは客の下の世話までしなきゃなんねーのかな。と。
さて、処理に困った元上司は、どうしたかというと。。。。。。
ウンコに新聞紙かけて、知らん顔してチェックアウトして逃げたそうだ。
まったく。
俺は、その日本人のウンコの処理をさせられるハウスキーピングの人のことを思って、かわいそうながらも爆笑した。
だって、シャベルか何かで取るしかないからだ。
そういうことするから、日本人は嫌われる、と思った。

さて、場面は戻ってベガスの大阪屋。酔いも段々回っていい気分になって来たころだ。
同じ店の奥で、韓国語と日本語で大騒ぎしている一団があった。
デブがそれに気付いて元上司に言った。
「あれって、○○社の専務じゃないですか?」
−○○社は大規模釣具チェーン店のことだ。
−その専務は社長の息子でプロのフィッシャーマンも自称している。
気付いた元上司は、早速挨拶にすっ飛んで行った。そして10分以上帰って来なかった。
「ずいぶん酔ってるから、向こうでいい気になって飲んでますよ。」と俺はデブの先輩に言った。
デブはいやそうな顔をした。デブは酒が飲めないので、満腹になったから帰りたい様子だ。
そんな話をしていたところ、元上司の俺たち2人を大声で呼ぶ声がする。
いやいやそこに出向いたら、案の定、その○○社の専務とお付の韓国メーカーの社員が10人ほどで乾杯合戦している。それもジンロのキュウリ割りで、だ。
危険だと思ったが、逃げられない状況だ。
俺とデブはその専務に挨拶し名刺交換させられ、一気にジンロをあけさせられた。
元上司は調子に乗りすぎて、大酔いしている。
「専務はすごい」とか、「○○社はすごい」とか。メチャクチャなヨイショをしながら、韓国人と一緒にジンロをガンガンあおっている。
あげくに俺とデブはワイシャツを脱げといわれ、ネクタイとワイシャツを取ると背中を向かされた。
元上司はその俺たちに向かって、「お前らプロの専務に背中にサインしてもらえ。」とほえている。
「さ、専務お願いします。お前ら貴重だぞ、プロの専務に背中にサインしてもらえるなんて。」とかぬかしている。
なんで、酒場でワイシャツ脱いで、○○社の息子にTシャツにサインもらわなきゃなんねーんだよ。
お前がサインしてもらえよ、と思いながら。
「いやー、うれしいな。ありがとうございます。」とか言って、デブと2人でお辞儀して握手している俺もバリバリの中堅商社マンだ。
元上司はそれからも多量のジンロを専務・韓国人とがぶ飲みし続けた。
俺とデブは明日からの展示会のことを思い、セーブしながらその場をやり過ごした。
さて、宴も終わり、○○社の全部支払ってもらった俺たちはタクシーを呼んで、乗り込んだ。
元上司はすでに酔いすぎでつぶれているが、何を思ったのか黒人の運ちゃんに、「フラミンゴヒルトン」と告げた。
まだベガスをあまり知らない俺たちは、ヒルトンはひとつだとと思い、それに従った。
フラミンゴに近づくと、なんか違うと思った俺は、運ちゃんに怒られながらも、LVヒルトンに行き先を変えて、やっとのことながらホテルにたどり着いた。
元上司はすでに潰れて寝ている。デブは呆然としたまま気が利かない。
なんでおれが運ちゃんに怒られなきゃいけないんだよ、背中に落書きまでさせられてよ。
とおもいながら、何とかたどり着いて2人で潰れた元上司を上司の部屋に連れ込み、なんとかベッドに寝かせて、挨拶して帰った。
元上司はすでに全く無反応だった。
中堅商社の下っ端は、客と上司の世話をしなきゃなんない。
やってられねー、と思いながら部屋に帰った俺は、さっそく落書きされたTシャツをゴミ箱に捨てた。そして寝た。

翌日。
朝飯の集合時間にはデブだけが来ていた。元上司は居ない。
心配になり、元上司の部屋に電話を掛けたが、全然応答が無い。
飲み潰れたな、と思った俺たちは2人で朝食を取った。
展示会に行く時間に再度電話したが、全く応答が無い。
遅刻をすれば、展示会で出展している取扱メーカーの人達に怒られると思った俺たちは、元上司をほっといて展示会に向かった。自分も異常に酒臭い。
取扱メーカーの人達には、元上司は持病の高血圧が出て午前は安静にしとく、とごまかした。
昼飯前、再度ホテルに戻り、その上司の部屋に電話をしたが応答が無い。
部屋をノックしても全く反応がない。
これはやばい、急性アル中で死んだかと思った俺は、ホテルのセキュリティーに電話をした。
「○○号室の人間に朝から電話しているが応答が無い、部屋をノックしても応答が無い。死んでるかもしれないので部屋を開けてみてほしい。」と。
そして部屋で待った。
30分後、電話が鳴った。セキュリティーからだ。
「部屋を確認したが、本人はいびきをかいて爆睡している。部屋が異常にアルコール臭いが、息はあるから生きている。」と。笑って言っていた。
まったく、アメリカまできて恥かかせるなよ。と思いながら、死んでないことに安心した。
死んでたらもっと大変だ。処理が。デブは期待できないから、俺がやんなきゃならなくなる。
一応生きていたので、そのまま午後の展示会に出た。
取引先メーカーは社長以下みんな大丈夫かと心配しているが、なんとかごまかした。

さて、午後になって再度元上司の確認の為、LVヒルトンに向かい、その部屋をノックした。
もう4時だからいくらなんでも起きているだろうと。
部屋の前に立つと、水を流す音が聞こえる。
なんとか起きて回復したかと思った俺たちは部屋をノックした。
1分くらいして、ドアが開いて、真っ青な顔した元上司が、ドアから死にそうな顔を出した。
大丈夫ですかと問う俺達にむかって、こうつぶやいた。
     −「ごめんほっといて、ウンコもらしてるから。」−
そして、そそくさとドアを閉めた。
俺達は開いた口がふさがらなかった。
40歳すぎて飲みすぎてウンコもらすなよ。
昨日ズボンも脱がずに寝かせたから、ズボンまでウンコ漏れてるぞ。
それで、水の音か。
40過ぎたおっさんが、ウンコもらしてズボン洗うなよ。ベガスまで来て。
それじゃビデにウンコするのとかわらねーじゃねーか。
お前はビデじゃなく、ベッドにウンコつけてるじゃねーか。
と、いろいろ思って、爆笑が止まらなかった。

それから展示会の残り2日。
元上司は全く部屋から出ず、最終日午後になって取引先に謝りに赴いただけだった。
翌日、ロス行きの飛行機に、死にそうな顔した元上司とデブの3人で乗り込んだ。
中堅商社マンの俺は思った。
ベガスに酒飲んでウンコもらしに来ただけじゃねーか。これじゃ、商売も期待できねーな。と。
そして、その通り、以後は釣具の商売の結果は散々となった。
まったく。上司を含めて中堅商社マンはクソッたれだ。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
ラスベガス展示会出張報告2 中堅商社マンの海外出張報告(へなちょこ編)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる