中堅商社マンの海外出張報告(へなちょこ編)

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zoom RSS アメリカ駐在 手芸デパート・糖尿オヤジ報告

<<   作成日時 : 2006/06/03 23:07   >>

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これは俺の話。
90年代後半にアメリカのロスに駐在していた時の会社の同僚へのアテンド報告だ。
ある日俺は手芸デパートの社長以下社員一向のアメリカ視察出張ツアーのアテンドをさせられた。
これはその時の記録だ。
事前知識として挙げるが、、その手芸チェーン店の○○屋H社長は70歳過ぎで、糖尿病で、インシュリンの注射器持参で出張し、海外でも毎晩ウォーキングをする変な爺だ。
で、下記がアテンド報告だ。(一部修正済み)

前提:
2月のダラスホビーショーで、ダラスに新規店舗展開中の手芸店マイケルズ(アメリカの手芸チェーン店)を訪問した、われらが「尿毒ゾンビ」○○屋社長H氏。いたくこのマイケルズがお気に入りに。
そこで帰国後社員にこのマイケルズを見学させるべく、視察出張員を選別したところ、なんと総勢20数名が一度に訪問することに決定。その手配を我社に依頼。
通常はこの客先の担当者であるロス支社の「アメリカ人親父ギャル」メリー嬢(仮名)がアテンドを担当するのですが、なんとあの女はその日、一族の誰かの結婚式とパーティーがあってアテンド不可能となり、結局俺と後輩の「若年寄」M君がロスにてこのグループをアテンドし、ダラスはM君1人でアテンドすることに。
さて、尿毒のため、その食事の面倒くささの噂が蔓延している「糖尿ミイラ」H社長のみならず、他総勢20数人の手配に痛くナーバスになっている俺とM君とメリー嬢(仮名)の3人は、前日遅くまでその行程や手配確認のためのミーティングを続け、落ち度の無いように完璧なスケジューリングをして待ち構えていたのですが…。

その4月2日・到着日
当日飛行機が落ちた時のことを考えてJALとANAの2便わかれてロス入りする○○屋一行をピックアップするために、3人は1時間前からLAX空港に到着。
さて、もうすぐ1班目・「息子ドラえもん」H専務(社長の息子)の一行が着くというのに、チャーターしたバスが空港に来ていない。
さあ、コレは大変。
3人とも空港を出たり入ったり、バス会社に電話したりで、もうパニック。
メリー嬢(仮名)なんかはその性格からすでにサラリーマン親父気味の苛立ち様で、そのまま痰壷に唾でも吐いたらロスの空港よくいるイラつくパニック中国人おばチャン状態。
混乱のさなか、到着ゲートに来ました来ました、一行を引き連れてきたのは、われらが「欠食児童サラリーマン」M山先生。
期末決算と出張準備のおかげか、到着時すでに彼はボロボロの状態。
まさに背後霊が彼を動かしてるのかと思うほどのマリオネット化しており、後ろで上司のS課長がリモコンで彼を動かしてるんじゃないかと疑えるほど。
彼を確認して、M君に向かって俺が一言、「おいM山って、あれはシャブ中か?」。
その後に続々きました10人程度、どれがどれだかわからない親父・おばちゃんメンバー。
この時点で、親父ばかりと思っていた俺は、すでに訳わかんない状態。
挨拶もそこそこに、この1班目を「若ハゲ警報点灯中」M山に任せて、次の「マイ注射器持参」H社長とその秘書「女ドラえもん」A嬢の一行の出迎えに行こうとするのところを、
「息子ドラえもん」H専務が偉そうな態度で、空港での換金がどうだとかあーだとか、俺に向かってヌカすので、俺の怒りのギアがここでローに入る。
ここでもバスは空港未着。
俺はバスを確認しに空港の外や中を全速力で行ったり来たりで、すでにボロボロ。
M山に負けず劣らず半シャブチュウ状態。
そのうち、2班目の「高級レストランにマイ弁当持参(ボイルドベジタブル)」H社長と、「サングラスかけるとその危険な歯茎がより強調される」A嬢秘書一行到着。
まだ着かないバスと待合ロビーを全力疾走で往復すること2回。
やっとバスが着いて先導しはじめたころには、俺はもう足ツリ状態。
そのバスに乗せようとしたら、今度は運チャンがドアの鍵をしめてどっかに行きやがって、それを探しにまた全力疾走。
なんで30過ぎて空港で何回も全力で走らないかんのかと、怒りのギアがここでセカンドに。
運ちゃん探しても居ないので、バスに戻るとすでに運チャン戻ってきていて、すでにみなさんバスに乗り込んでるじゃぁないですかぁー。
なんだ馬鹿野郎と思いながら、また全力疾走。
これでカロリー2000k以上使用した俺。
ザケンナヨと言いたい気持ちをグッと抑えて、皆さんに、
「良かったですね。運ちゃん戻ってましたねぇー!」だって、サラリーマン根性丸出しじゃねえか、これじゃ。
ここで、数年振りに「MR.深ゾリ」S課長に再開し、挨拶されるが、超息切れでゼイゼイ言ってる俺にS課長から最初に出た言葉が、「昔より、よー肥えたな!」だって、勘弁してよ。
なんとか一行20数人(正確な人数は最後まで覚えませんでした)をチャーターバスに乗せ、俺・M山・及び「頬コケダンディー」S課長の3人が同乗。
「毛玉下半身男」M君は自分の車で先導。
「ルックスは良いのに性格は猿股オヤジなアメリカンキャリアガール」メリー嬢はお役御免。
さて、ここで一番前の席に陣取ったのは、○○屋の影の裏番グループの実力者2名。
それは社長夫人・H相談役と社長妹(?)の副社長。
アテンドと運ちゃんの通訳のため、やはり1番前に座った俺。
この2人が好き勝手なことをドンドン質問してくる状態でその返答にヘトヘトに。
さらに雇った白人の運チャンもまたまたお喋りでサービス精神旺盛なアメリカ人の白人オヤジで、この親父の言うことも通訳しなければならず、大パニック状態。
周りの見所を親父が英語で話し、通訳してると、副社長が「あんた役者みたいな声だね」とか、「この運転手さんは陽気ね。」とかいうので、その訳わかんない発言の返答にも切り替えし、かつ通訳しいので、もう大変。
あげくに、「ロスとヨーロッパは違うわね」とか言われた日にゃ、
「国が違うんじゃ、当たり前じゃ。ボケ!」と喉まで出掛かるのをグット抑えて、
「そうですかー、皆さんいろんなとこに行かれてて見聞が広いですねぇー」だって、なんや俺は!
なぜかこのご一行はヨーロッパとアメリカは同じ外国という意識が強いのか、息子・秘書・嫁・妹+その他が、ことあるごとに、ヨーロッパはこうであーで、アメリカとは違うとかぬかすので、しまいにはこう言ったりたくなりました。
「俺なんか自慢じゃないが、ヨーロッパなんてパリの空港4時間滞在が最長なんだぞ。あげくにそれじゃ悔しいから便所でウンコだけしてマーキングはしといたんだぞ。
そんときは靴のサンプルのピックアップでロスからパリ行って、
空港で「号泣パンチパーマ君」Y支店長からサンプル預かって、
なぜかその時にパリの空港に出没した「泥酔空手演舞野郎」東課長(当時、現ロス支店長)に空港で散々酒飲まされて、そのままウンコしてたら時間が無くなって、
すぐに東京行きのJALに乗せられたんだゾ。
空港から出る時間も無かったんだぞ」といいたくなりましたが、言ってもこの一行には判らないのでやめました。
さて、バスの中は、あっちもこっちも好き勝手にこっちに向かって発言し、いちいち返答し、いちいち通訳し、運ちゃんに道も教える必要があり、で、もう頭の中は爆発寸前。
あー、もういいかげんにあんたら直接会話してくれ、通じるから。(俺の頭の中では両方分かっているので)と言ったろうとしたころに昼食予定の中華飯屋に到着。
今回は「ミイラ・ファラオ」H社長の尿毒の関係から飯の時間に一切の変更が利かないため、この飯時間は動かせない。
それに合わせて訪問時間を決めなければならず、これが超ストレスに。
まるで飯食うために移動している状態になっており、ご同行の○○屋一行の人たちも外国なれしてないから気がきかず、お前ら飯食いにロスまで来ているんじゃねえのか?と疑いたいほど。
さて、昼食の中華飯屋。
ここで「酔った挙句にニューヨークで間違ってM田総支配人に正拳突をかました」東が参加。
酒を飲まないと一応まともなこの親父を中心にグループ一行で3テーブルを占めて会食。
俺と「マイアミの海岸で半裸で溺れかかった」M君は別テーブルで一行を観察。
ここで、「インシュリンジャンキー」H社長用に来ました来ましたいつもの「ボイルドベジタブル」2個の注文が。
そんなもん食ったって尿毒直るかと思いながら、手配したところ、我々2人は驚くべき事を目撃してしまいました。
なんと「H社長用秘書兼人間延命装置」のA嬢が、いきなり黒い物体を鞄から取り出し、社長の首から何か掛けているではないですか。
なんだなんだと思いながら、それは糖尿に必要な最新機械か?と思い、
よくよく観察してみると、
それはなんと。。。。。。
A嬢が常時形態している社長専用の、
黒の「マイ・エプロン」だったのでした。
スーツの上からその黒いエプロンをつけて、まずそうにボイルドベジタブルを食し、かつ挨拶するH社長に東氏は圧倒され、いつもの泥酔時の空手演舞も出せなかったのでした。
その後、各店舗を見学中も相変わらず、バスの中は好き勝手な会話の通訳で俺はもう大変。
さらに息子H専務が後ろから大声で何かぬかして混乱させるので、更にパニック状態。
「中年過労死寸前」M山先生は時差と疲れと店舗めぐりで、まさに半死状態。
やっとその日の店舗めぐりが済んで、アナハイムのデズニ-ランドホテルにチェックイン。
そのまま会食に。
この一行がこのホテルに泊まった理由が、「自立歩行ミイラ」H社長が、単にこのホテルの日本飯屋のメニュー「銀タラ・カス漬け」が好物でそれを食いたいあまりという理由。
わざわざロス事務所から遠いこんなとこにとまりやがってと怒っているうえに、この親父が糖尿のために全員酒も飲めない食事のため、怒りのギアをサードにぶっこんでいる俺の一畳ほどのスペースを置いたすぐ横で、またもや出ました出ました反則技の。。。。
「マイ・ブラックエプロン」。
後ろを紐で縛るタイプのエプロンを、スーツの上着の上から装備してるから、スーツの上着が体にぴったり巻き付いて、デパートの偽者調理実演販売の親父のよう。
このH社長の体を張ったギャグと、それを平然と受けて突っ込みを入れない○○屋一行に痛く感銘をうけた俺は、あまりの可笑しさに、怒りが納まるのを自覚していたのでした。
ブラックエプロンを装着したH社長の食事の挨拶は、これがまた挨拶長くて、冷えたビールがどんどんさめる。
が、本人は糖尿なので他人のビールなんてマルっきり気にしない。
さめたビールで乾杯して、脇でエプロンスーツで銀タラ食ってるとこ見せられて、散々。
やっと食事会が終わったら、「血糖値チェックマニア」H社長はこれまたお決まりの、食後10キロウォーキングの為に夜の闇の中へと消えていきました。
その日のアテンドが終わってM君が帰りの車で一言。
「噂に聞いてましたけど、めちゃくちゃ変な一行ですね。」

昔書いた報告だが、中堅商社マンはやっぱり、尿毒オヤジ一行にも勝てなかったようだ。。。。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
飛行機が落ちたときのことを考えJALとANAに分かれて、というのは自分にとっても懐かしい話。オーナー会社の社長夫婦とかがよくこれをやってました。昔、うちの会社のある役員の海外出張のアテンドをよくさせられたのですが、日本では常にエバリくさった態度のこのオヤジ、海外大好きのくせに海外にでるとものすごい臆病者に変わります。ある時何人かで上海に出張し、日本へ帰るときおっさんだけが大阪へ他はみな東京行きだったんですが、そのオヤジの便がたまたま中国東方航空だったんです。ものすごいビビリ方で「この飛行機は絶対落ちないよな、君、保証してくれよ」っていうんです。んなもの誰が保証できるかって心で思いながら、もしお気に召さなければ3時間後にJALがありますのでそれに変更をトライしてみますが、っていったら、また真剣に悩みだしたんです。つまり、異国に一人取り残されるのも非常に怖いと。結局、目をつむりながら東方航空に乗っていきました。大阪まで目があけられなかったかどうかは不明です。
北京駐在
2007/03/26 12:19
別の時にこのおっさんと台北に出張することがありました。例によっておっさんは大阪から、私は東京からです。大阪から一緒に行くのはまっぴらだったので、おっさんが気づかぬのをいいことに、勝手に現地合流ときめ東京-台北の便をとっていたら、前日の夕方に電話がかかってきて「なんや、君は東京から直接行くのか、大阪から一緒に行ってくれるのかと思ってた」というので、「あいにく別件でやむをえず大阪にはいけないんです。空港の到着ロビーでお待ちします」といったんです。すると「入国手続きや税関がよく分からないから不安だ、飛行機の出口でまっててくれ」という。しかたねーなと思ってそのときはOKしたのですが、台北についておっさんのフライトがどこに着くのかよく分からない。なにしろ空港の飛行機到着口っていうのは外に出るだけだから、何の情報もでていない。
北京駐在
2007/03/26 12:20
やっとこさおっさんの到着口をさがしあて、そこにいこうとすると到着客が既にさり無人の通路をふらふらと不審者が歩いていると思われ、至るところで警備員や空港職員に誰何されたあげく、到着口に何とかたどり着いた、と思ったらおっさんの飛行機が何と2時間遅れ。誰もいない到着口で延々と待つはめになった。おっさん到着後、おっさんから飛行機の遅れのぐち(自分がエライ目にあったということ)を一方的に聞かされ、お疲れ様でございましたとなだめ続けたのはいうまでもないことでした。
北京駐在
2007/03/26 12:21
だはは。いやぁ〜、その苦労が良くわかる。笑ったっす。
わざわざ台北の飛行場で到着口を探すその苦労が、あの飛行場の光景が思い浮かばれて来て、臨場感バリバリで笑いました。
あの変な歩くエスカレーターの近辺でウロウロする北京駐在さんの姿が思い浮かばれて、同情を禁じえないっす。
ホンマに、こういう海外の裏方苦労って、報われないっすよね。
アテンドされるほうは順調に行って当たり前と思ってるし、アテンドする方は色々準備やリスクヘッジを苦労してやってるのに、海外知らない人間にはその大変さがわからない、想像もつかない内容ですし。。。。ですよね。
いやぁ〜、ホントに真辛苦了っす。

中堅商社マン
2007/03/26 19:31

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